2026/09/03 18:00
HAGANEが、2026年8月29日、東京・EX THEATER ROPPONGIにて、【HAGANE EP Release Tour「METAL QUEST」TOUR FINAL】を開催した。バンド史上最大規模となる会場に詰めかかた剣士(HAGANEファンの総称)を前に、ハイクオリティな歌と演奏でツアーを完遂した。
このライブは、7月にリリースされたEP『METAL QUEST』を引っ提げて、名古屋を皮切りに全6公演開催されたツアーのファイナル公演。フロアには人がぎっしりと埋め尽くされていた。ツアーごとにソールドアウトを連発、7月にはドイツ、スペインでライブを行うなど、バンドの人気と実力を証明しながら、活動規模は高まる一方。この日はニコ生独占生中継も実施された。会場に入るとBGMとして流れていたのはドン・ドッケン、デフ・レパード、アイアン・メイデン等々。バンドのルーツを知る上で興味深いものだった。また、開演前のアナウンスは英語でも行われ、海外からのお客さんの多さにも対応していた。
EP『METAL QUEST』からの「Embark on a Quest」がSEとして流れる中、ステージ上の剣が上昇して、JUNNA(Dr)、Sayaka(Ba)、Sakura(Gt)、最後に凪希(Vo)がフラッグを手にステージに上がった。ドラムのフィルインから凪希が「EX THEATER!」と叫び、「月光-TSUKIKAGE-」からライブがスタート。2ビートで疾走する4人に、フロアからは一斉にコブシが向けられる。和洋折衷なオリジナリティ溢れる旋律とサウンドで圧倒した。
スポットを浴びたSakuraがリフを繰り出して「Black Diamond」へ。どっしりとミディアムテンポで研ぎ澄まされた演奏、キャッチーなメロディで惹きつけて、凪希が「Say!」とマイクを向けると〈Black Diamond〉と声を合わせる観客たち。「GunRock」ではSayakaとSakuraが立ち位置をチェンジしながらプレイ。SakuraはギターソロでフライングVを掲げて歓声を受けた。派手なライティングも目を惹く「Amour Chain」(Nintendo Switch『CRAZY CHA!N -エルピスの鎖-』テーマ曲)まで、一気呵成に駆け抜けた。
「すごい! いっぱい人がいる!」と満員の会場を見渡す凪希。メンバー紹介では、JUNNAが「『METAL QUEST』はタイトルの通り、いろんなジャンルのメタルが 1枚になった EP。ひと言で例えるとするなら、“メタル幕の内弁当”です。今日は 1 日お腹いっぱいになっていただけるように頑張ります!」と独特の表現で意気込むと、Sayakaは「リハのとき、お客さんのいないフロアを見て、『あ、私ついにEX THEATER ROPPONGIのステージに立ってるんだ』と思いました。人生には喜怒哀楽が重要です。その中でも緊張感というものはこんなにも人生を彩ってくれているんだと、このHAGANEの人生を通して学ぶことができました。みなさんも今日、喜怒哀楽を爆発させて、私たちの緊張感も感じ取って、存分に楽しんでいっていただけたらと思います」と呼び掛ける。
Sakuraは会場からの大歓声を受けて、「いやー、今日もうるさくて最高です(笑)。『METAL QUEST』の5曲、丹精を込めて作りました。今日という日はこの一夜しかないので、最後までついてきてくれるかな?(観客から「いいとも~!」とレスポンス)」と、それぞれが激しい演奏とのギャップを感じさせるユニークなMCで拍手を集めた。凪希は「私はライブのとき、みなさんと目を合わせることを意識しているんですが、こちらが見ているとたまにほかのメンバーを見ていることがあって、結構みなさんに片思いをしているので、今日は両思いになって帰りましょうね!」と語り掛けると、「今日は今までのツアーとはちょっと違った曲の組み合わせ方で、特別な夜になるんじゃないかなと思います」と宣言。おなじみの声出しで会場一体となり、ライブを再開した。
怒涛のブラストビートで圧倒する「Hero Time」で、ステージの端から端まで移動しながら扇動する凪希。ストラトタイプにギターに持ち替えたSakuraがカオティックなソロで興奮を掻き立てる。Sayakaのベースラインが牽引する「剣のレコード -Records of TSURUGI-」では、ベースソロに合わせてSakuraがギターを置き凪希と向かい合ってステップを踏む場面も。JUNNAが叩くリズムに合わせて「Hey! Hey!」と声が上がり「Kagome」へ。王道のヘヴィメタルに和のテイストをふりかけて、ミステリアスなムードを醸し出した。「We are The Knight」では激しい音に連動した点滅する照明が、まさに鋼のような演奏をより引き立てる。その後のMCタイムでは、Sayakaが『METAL QUEST』を“幕の内弁当”と例えたJUNNAの発言を受けて、メンバーそれぞれをちくわの磯辺揚げ、エビフライ、から揚げ、卵焼きなどと考えながら演奏していたことを明かして場内を和ませた。
凪希が見事なアカペラで歌い出した「Not Lose」は、4人が音の塊となってエネルギーを放出する。その姿をオーディエンスはじっと目を凝らしていた。深遠な雰囲気から飛び出した「Salvation」では、シリアスな世界観をソリッドな演奏と歌で届けた。対照的にひと際ポップな「With a Dream」へと続き、「さあ、みんなで手を上げていくよ!」と凪希が歌い出すと、サビに合わせて右手を振りながら応える観客たち。フロントの3人がドラムセットの前に集まりリズムを取る姿もじつに楽しそうだ。マイクを向けると会場中が「Oh, oh」と大合唱となった。
ライブは終盤へと向かい、最後のMCへ。JUNNAは、「さっき、幕の内弁当の話が出たじゃないですか?「みんなを例えるとなんだ?」って考えたら、みんなは“ごはん” だと思って。だから『METAL QUEST』って今日完成したんだなって思いました。この夏の旅をみなさんと一緒に迎えることができたことがうれしかったですし、ここからさらにもっともっと“大きなお弁当” を作れるよう頑張っていきます!」と幕の内弁当トークを見事に回収して会場を沸かせた。
Sayakaは「私は『よし、もうここでプロを目指せるバンドを見つけるぞ』と思った瞬間をこのEX THEATER ROPPONGIで迎えていたんです。今日の朝 6時、それを思い出して目が覚めたんですよ。私ってベーシストになりたかったわけじゃない。バンドがやりたかったんだ。そして今、バンドがやりたいわけじゃなくて、『HAGANEをやりたいんだ』っていうことに今日の朝、強く気づいたんです。この命がある限り、4人でHAGANEを続けていきたいと思ってます」と熱く語り、Sakuraは「私は久々に、自分が軽音部のときの夢を見て、『私は大人になっているのだろうか』って思ったんですけど、毎日一歩進んでは、また一歩下がってを繰り返しながら、ちょっとずつ成長している自分がいるんだなって思いました。今日、いろんなアーティストを観に来ていたEX THEATER ROPPONGIのステージに立って、『こういう景色なんだな』って知ることができて、本当に素敵な人生だなと思います」と感慨深そうに振り返る。凪希は、「ツアーファイナルの実感が湧かなくて、明日目覚めたらきっと、『もうツアー終わっちゃったんだ』っていう感覚になってしまうと思います。だからみなさんにお願いがあります。このEP『METAL QUEST』をずっと聴いて、ライブで観た景色を忘れないでいてほしいなと思っています。みなさんにまたうれしいお知らせをたくさん持ってこれると思っているので楽しみに、これからもHAGANEを応援していただければなと思います。今日はありがとうございました」と感謝を伝えた。
「みなさん、私たちと一緒に旅に行く準備はできてますか?」と凪希が呼び掛け、歓声が上がると、イントロと共にステージは煌々と明るくなり「 Start Our Journey」へ。爽快なサウンドスケープの中、タオルを回す人々で埋め尽くされたフロアの光景は壮観。「Catch the star」では凪希が全身で表現しながら観客に歌いかけ、マイクを向けるとコーラスが集まった。続く「The Rising of the Shield」は、EP『METAL QUEST』の収録曲の中でもエモさが際立つ1曲。突き進む8ビートで硬質なサウンドを豪快に叩きつけ、ワイルドなボーカルが炸裂。間奏でギターを縦気味に構えて高速フレーズに没頭するSakuraがソロを弾き切ると、「ウォー!」とどよめき交じりの歓声が上がった。
アンコールでは、ピアノの音が流れ出しステージには凪希が一人。「Amour Chain Orchestra Ver.」が披露され、抑揚のある情感の籠った歌い回しが会場を静まり返らせた。凪希のボーカリストとしての最上級の実力がわかる1曲に、大きな拍手が沸き起った。Sakuraがアコースティック・ギターでストロークした「Avenir」は、轟音サウンドとのコントラストが感じられて新鮮な印象。その後のMCでは8月29日の“ヤキニクの日” にちなんだSayakaの焼肉トークにSakuraがそのままアコギで伴奏をつける等、サービス精神たっぷりに楽しませた。
オフマイクで凪希が「メンバー、いけるかー!?」と声出しを煽ると「おー!!」とメンバー全員で気勢を上げて、「天下五剣」へ。耳をつんざくラウドなサウンドに「Oi! Oi!」と掛け声が上がり、ステージとフロアが1つに。「ラストいくぞー!」と、最後は「Life goes on !」でコブシを上げタオルを回して大合唱。凪希、Sakura、Sayaka はJUNNAのドラムに乗せて広いステージを縦横無尽に動き回り、センターに集まってポーズをキメる。渾身のパフォーマンスで会場が一体となる大盛り上がりで、終演となった。凪希が「またパワーアップして帰ってます!」と伝えると、4人で並び、生声で「ありがとうございましたー!!」と一礼してステージを後にした。
エンディングではスクリーンが降りてきて、2026年12月2日にアルバム『Through the Night』が発売、それに伴いリリースツアー【HAGANE Full Album Release Tour「Through the Night」】が12月12日に埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3を皮切りに行われ、2027年2月19日にZepp DiverCity(TOKYO)にてツアーファイナルが開催されることがサプライズ発表。大いなる期待の中、ツアーは大団円となった。
Text:岡本貴之
Photos by Takashi Konuma
◎セットリスト
【HAGANE EP Release Tour「METAL QUEST」TOUR FINAL】
※2026年8月29日(土)EX THEATER ROPPONGI公演
SE. Embark on a Quest
1. 月光-TSUKIKAGE-
2. Black Diamond
3. GunRock
4. Amour Chain
5. Hero Time
6. 剣のレコード -Records of TSURUGI-
7. Kagome
8. We are The Knight
9. Not Lose
10. Salvation
11. With a Dream
12. Start Our Journey
13. Catch the star
14. The Rising of the Shield
<アンコール>
1. Amour Chain Orchestra Ver.
2. Avenir
3. 天下五剣
4. Life goes on!
◎リリース情報
アルバム『Through the Night』
2026/12/2 RELEASE
◎公演情報
【HAGANE Full Album Release Tour「Through the Night」】
2026年
12月12日(土)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
12月19日(土)札幌 SPiCE
12月20日(日)札幌 SPiCE
12月26日(土)金沢 EIGHT HALL
2027年
1月10日(日)熊本 B.9 V2
1月11日(月・祝)福岡 DRUM Be-1
1月16日(土)横浜 Bay Hall
1月22日(金)LiveHouse浜松窓枠
1月24日(日)神戸 Harbor Studio
1月30日(土)岡山 YEBISU YA PRO
1月31日(日)広島 LIVE VANQUISH
2月7日(日)仙台 darwin
2月11日(木・祝)GORILLA HALL OSAKA
2月13日(土)名古屋 DIAMOND HALL
TOUR FINAL
2027年2月19日(金)Zepp DiverCity(TOKYO)
※詳細は決まり次第発表
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